最初で最後のお弁当

私事でございます
以下長くなりますが良かったら読んでください
8/10未明私の母が永眠いたしました 96歳でした
母は10年前在宅介護が始まりその後生死の境を彷徨うような手術をも乗り越えて5年前より施設に入所しておりました
この10年いつ何が起きるかわからない状態の中たくましい生命力で生き抜いた母が危篤に陥ったのは先週の始めのことです
施設から病院に搬送されて三日間、昏睡状態にも関わらず激しく苦しそうに自力で呼吸している姿を見続けました
長年独居で寂しい思いをさせてしまった贖罪のつもりで10年間何があっても私が看取るのだと言う覚悟で日々を送ってましたが、その日がやってきました
介護が始まった頃はまだ一緒にドライブや食事が出来るほど元気でしたのでたくさん色んな場所へ行くことができました
施設に入所後も出来る限りすぐ駆けつけられる様に携帯を耳元に置いて眠る日々でした
長期の旅行も万が一のことを考えていくことができませんでしたが、母のお世話をすることだけが私の母への恩返しでしかなく今これをしなければ一生後悔するだろうと思っていました
息をひきとる1時間くらい前からそろそろお別れが近づいていることが素人の私でもわかりました
この10年親孝行の機会を与えてくれてありがとうございましたと何度も何度も言いたくなり涙が止まらなくなりました
やがてお別れの時を迎え、やっと安らかに眠る母の姿を見て私の使命も果たせた様な気持ちになりました

そして今日全てのセレモニーを家族だけで終わらせてきました
お友達の中には私の介護生活の事をご存知の方もいるのでこの場を借りて報告させていただく事をお許しください

このお弁当は私が母のために作った最初で最後のお弁当です
私の料理の先生は母でした
小さい時からそれはそれは厳しく仕込まれたのです
初めて卵焼きを作った時は隙間があいてしまって何度もやり直しをさせられたものです
でもそのおかげで今の私があります
感謝の気持ちを込めて今朝お弁当を作りお棺に納めてきました

実家を出てから一度も一緒に寝泊まりすることがなかった母と最後に三日間ずっと一緒に過ごせて良かったと思います

長文失礼しました
最後まで読んでくださってありがとうございます

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コメント: 1
  • #1

    あゆみ。 (月曜日, 12 8月 2019 06:39)

    実はお母さまのこと気になってたんです。
    そうだったんですね、ご愁傷さまです。
    最期の最期までしっかり親孝行が出来て本当に本当に良かったです。
    お弁当、きっと喜んでくれてますね。
    お疲れ出ませんように。